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【2022年版】 マーケティングオートメーションツール8社比較・選び方<目的別>

MA比較

マーケティングオートメーションツール(以下MAツール)を機能だけで比較していませんか?
まずは「MAで何がやりたいのか」を明確にし、目的を定めた上でツール選びを開始しましょう。「集客=リードを増やしたい」のか、「育成=成約に近づけたい」のか、それによって選ぶべきMAツールは変わってきます。この記事では、目的で選ぶポイント、機能比較を分かりやすくまとめました。

MAツール選びの重要ポイント

リードリストの管理からメールマーケティング、スコアリングまで、マーケティングにおける一連の作業を統合管理できるのが、MAツールのメリットだといえるでしょう。しかし、一方でそうした多様性こそがMAツールの選択を難しくしているという側面もあるようです。

実施したい施策によって必要となるツールは変わってきます。その点をきちんと踏まえた上で、もっとも適したMAツールを比較・選定することが大切です。

マーケティングの3つのフェーズと主な施策

はじめに、マーケティングの3つのフェーズと、各フェーズで行う主な施策についてご説明します。
マーケティングにおいては、以下の図に示すように、全体を「獲得」「育成」「商談」の3つのフェーズに焦点を当てて施策を展開していくのが一般的です。

マーケティングの3つのフェーズとMAの関係性

1.獲得フェーズ

獲得フェーズでは、自社製品の見込み顧客(リード)を獲得します。「お客様候補」となるユーザーを自社サイトへ誘導し、自社とのつながりを作るフェーズといえます。

このフェーズの主要な目的は、見込み顧客とのつながりを作ることにあります。
まずは広告出稿やセミナー・イベント開催、オンライン展示会への出典などを通じて自社のターゲットとなりうる見込み顧客を集め、資料請求や問い合わせ、アンケート収集などを通じて、名前やメールアドレス、電話番号といった連絡先を取得します。このようにして個別に識別可能となったユーザーがリードリストに加えられ、デマンドジェネレーション(※)のインプットとなります。

※デマンドジェネレーション:営業部門へ渡す案件リストを作成するために行う、見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)、育成(リードナーチャリング)、絞り込み(リードクオリフィケーション)の一連のプロセス。

2.育成フェーズ

育成フェーズでは、前のフェーズで獲得したリードに対する興味喚起を行います。具体的にはメールや電話を活用し、自社の商品・サービスに対する情報をタイミングよく提供することで、見込み顧客の興味・関心を引き上げていきます。

なお、リードリスト内に含まれているすべてのデータが有望な見込み顧客であるとは限りません。このため、競合他社や学生・個人など、ターゲット外の無効データをふるいにかけて取り除く活動を、このフェーズで行う場合もあります。

また、スコアリングなどの手法を用いて顧客の育成状況を可視化し、十分に購入意欲の高まったホットなリードを適切なタイミングで営業部門に引き渡すための作業もこのフェーズで行います。

3.商談フェーズ

商談フェーズでは、育成フェーズを経て十分購入意欲が高まったリードに対して営業的アプローチをかけ、成約に繋げるための活動を展開します。

一般にこのフェーズは、前半をマーケティング部門が、後半を営業部門が担当することが多く、両部門間のスムーズな連携が重要なポイントとなります。

注力フェーズに合ったMAツールを選択しよう

BtoBのマーケティングでは、原則として前述の3つのフェーズの活動を順に実行していくことになりますが、扱う商材やサービス、自社の抱える課題などにより、特定のフェーズに厚みを持たせたい場合も少なくありません。そして、注力したいフェーズによって、行う施策の内容は変化します。

MAツールを選択する際にはこの点を念頭に置き、注力したい施策に適した機能を備えたものを選ぶことが大切です。

フェーズ 状態 施策 テクノロジー
獲得 連絡先(メールアドレス等)が分からない 自社サイトに誘導し、連絡先を取得する ・広告(アドテクノロジー)
・ソーシャルメディアマーケティング
・MA(拡張)
育成 連絡先(メールアドレス等)が分かるが購入意欲が低い 商談アポにつなげる ・MA
・メールマーケティング
商談 購入意欲は高いが、いつ買うかわからない 成約につなげる ・セールスフォースオートメーション

MAツール8社比較<目的別>

以下、獲得育成フェーズ向けの機能、および導入後に必要となるサポート体制の充実度を〇×表としてまとめました。ぜひ、MAツール選びの参考としてご活用ください。

  SATORI A社 B社 C社 D社 E社 F社 G社
獲得 × × × × × ×
育成
サポート ×

※商談後におけるフェーズの施策は通常MAツールではなくSFA(セールスフォースオートメーション)が担うため、本表からは除外しています。商談後フェーズに課題を持つ企業は、SFAツールとの連携に強みを持つツールを選定することをお勧めします。

【各フェーズで活用する機能の例】

■獲得フェーズ:広告出稿管理、SNS連携、フォーム作成、ポップアップ、プッシュ通知、ランディングページ作成、セミナー/キャンペーン管理など

■育成フェーズ:リード管理、スコアリング、メール配信、パーソナライゼーションなど

MAツール比較<まとめ>

前述の表で示したように、ひとくちに“MAツール”といっても、製品により得意な分野が異なります。このような差が出る原因の一つは、各ツールの出自、具体的には「どのような分野からMAツールへと進化したのか」という点にあるといって良いでしょう。

たとえば「Kairos3」はメールマーケティングツールから進化したMAツールであるため、メールマーケティング部分の機能が充実しています。

「Oracle Marketing Cloud(旧Eloqua)」、「Marketo」、「HubSpot」は、初めからマーケティングオートメーションプラットフォームとして設計された製品で、マーケティングオートメーションで必要とされる機能をほぼ一通り備えているのが特徴ですが、個人情報を取得していないアンノウンリード向けの機能は充実していない印象です。

一方、「Pardot」はSFAのトップランナーともいえるSalesforceがマーケティングオートメーション領域を補完するために買収したもので、Salesforceとの連携により商談管理までワンストップでカバーできる点が強みといえるでしょう。また、「List Finder」は前身が営業管理ツールであるため、やはり商談フェーズ向けの機能に強みを持っています。 MAツール導入を検討する際には各ツールの特徴を調査するとともに、自社の課題を正しく把握し、やりたいことが実現できるツールを選定していただければと思います。

マーケティングオートメーションツールとしての「SATORI」の強み

本記事でご紹介したMAツールは、基本的には名前やメールアドレスといった個人情報が取得できているリードに対してアプローチを行うものです。しかし、昨今はそうした個人情報を取得する前の「顔の見えないリード」を対象とした「アンノウンマーケティング(※)」に注目が集まりつつあります。

※アンノウンマーケティング:アンノウン(Unknown:まだ知られていない人)に対してリードナーチャリングなどの活動を行うマーケティング手法

「Webサイトに訪れてはいるが、まだ資料請求などの具体的なアクションを起こしておらず、名前やメールアドレスは分からない」というユーザーは思いのほか多く、Webサイトの全訪問者中、アンノウンリードの占める割合は97%ともいわれています。このアンノウン層に対して適切なアプローチをかけていくことで、マーケティングオートメーションツールの効果をより高められる可能性があります。 「SATORI」はこうしたアンノウンリードに対して、効果的なアプローチを行うのが得意なMAツールです。アンノウンマーケティングの手法、「SATORI」の機能についてご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ下記より資料をダウンロードしてみてください。

参考記事:「最新手法 「アンノウンマーケティング」の基礎を学んでリードジェネレーションを実現しよう」

「マーケティングオートメーション入門の手引き」ダウンロード